Data 360のセグメントとは?顧客データを活用する仕組みと基本を解説
SalesforceのData 360を利用する際、「セグメントとは何か」「統合した顧客データをどのようにマーケティング施策に活用するのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
Data 360では、Salesforce CRMや外部システムなどから取り込んだデータを活用し、特定の条件に合致する顧客を抽出できます。
このように、条件に基づいて抽出した顧客のグループを「セグメント」と呼びます。
本記事では、Data 360のセグメントの基本的な仕組みや、ID解決との関係、セグメントの作成・更新・公開の考え方について初心者向けに解説します。
1. Data 360のセグメントとは?
Data 360のセグメントとは、顧客データの中から、指定した条件に合致する対象者を抽出したグループのことです。
例えば、次のような条件で顧客を抽出できます。
- 東京都に住んでいる顧客
- 特定のサービスを契約している顧客
- 過去に商品を購入した顧客
- 特定のイベントに参加した顧客
- 一定期間内にWebサイトで特定の行動をした顧客
これらの条件は、Data 360に取り込まれているデータやデータモデル、利用可能な機能に応じて設定できます。
セグメントを利用することで、顧客全体ではなく、特定の属性や行動に該当する顧客をマーケティング施策の対象として活用できます。
2. Data 360でセグメントを作成するメリット
① 複数のデータソースを活用できる
Data 360では、Salesforce CRMだけでなく、外部システムなどのデータも取り込むことができます。
例えば、Salesforce CRMの顧客情報と、外部システムに保存された購買履歴を組み合わせて、特定の条件に合致する顧客を抽出するといった活用が考えられます。
ただし、外部データの取り込みには、利用するコネクタや契約内容に応じた設定が必要です。
② 顧客の属性や行動を組み合わせられる
セグメントでは、顧客の所在地や契約情報などの属性だけでなく、利用可能な行動データなどを条件に組み合わせることができます。
例えば、「東京都に住んでいる」かつ「過去に特定の商品を購入した」という条件で対象者を抽出することが考えられます。
③ マーケティング施策の対象者を整理できる
セグメントを作成することで、マーケティング施策に利用する顧客グループを条件に基づいて管理できます。
例えば、新規顧客向け、既存顧客向け、特定サービスの利用者向けなど、施策の目的に応じて対象者を整理できます。
3. ID解決とセグメントの関係
Data 360では、ID解決によって複数のデータソースに存在する同一人物の情報を関連付け、統合された顧客プロファイルを作成できます。
セグメントでは、こうした統合された顧客データを活用することも可能です。
例えば、次のような情報が登録されているとします。
Salesforce CRMのリード
- 氏名:山田 太郎
- 居住地:東京都
外部システムの購買履歴
- 顧客名:山田 太郎
- 購入商品:商品A
これらの情報が適切に取り込まれ、同一人物として関連付けられている場合、居住地と購買履歴を組み合わせたセグメントを作成できる可能性があります。
例えば、「東京都に住んでいて、商品Aを購入した顧客」といった条件です。
ただし、ID解決を設定しただけで、すべてのデータが自動的にセグメントで利用できるわけではありません。
必要なデータの取り込みやマッピング、データ間の関連付けなどが適切に設定されていることが重要です。
4. Data 360でセグメントを作成する基本的な流れ
ここでは、Data 360でセグメントを作成する際の一般的な流れをご紹介します。
STEP 1:利用する顧客データを確認する
まず、セグメントの条件に利用したい顧客データがData 360に準備されているか確認します。
例えば、所在地を条件に利用する場合は、対象となる住所情報が取り込まれている必要があります。
また、購買履歴を利用する場合は、顧客と購買データが適切に関連付けられていることも重要です。
STEP 2:セグメントの対象となるデータモデルを選択する
セグメントを作成する際には、対象となるデータモデルや母集団を設定します。
例えば、統合個人(Unified Individual)を対象としたセグメントでは、ID解決によって統合された顧客プロファイルを基準に条件を設定できます。
利用できる対象や設定方法は、Data 360の構成や利用する機能によって異なります。
STEP 3:抽出条件を設定する
次に、セグメントに含めたい顧客の条件を設定します。
例えば、次のような条件が考えられます。
- 居住地が東京都である
- 特定のサービスを契約している
- 過去に商品Aを購入している
複数の条件を組み合わせる場合は、AND条件やOR条件を利用して対象者を絞り込みます。
STEP 4:セグメントの条件と対象者を確認する
条件を設定したら、意図した顧客が抽出されるか確認します。
例えば、AND条件とOR条件を取り違えると、想定よりも多くの顧客が抽出されたり、対象者が少なくなったりする可能性があります。
利用可能なプレビューや件数確認機能などを活用し、抽出条件が適切か確認しましょう。
STEP 5:セグメントを公開する
セグメントの設定が完了したら、必要に応じて公開します。
Data 360では、セグメントを公開することで、設定された条件に基づく対象者の計算や、後続の活用に必要な処理を進められます。
ただし、公開と同時にすべての処理が完了するとは限りません。
セグメントの処理状況や更新状態を確認することが重要です。
5. セグメントの更新と公開の仕組み
Data 360のセグメントでは、設定された条件に基づいて対象者が計算されます。
例えば、顧客の所在地や契約情報が変更された場合、セグメントが再計算されることで、対象者の構成が変わることがあります。
ただし、Salesforce CRMでデータを変更した瞬間に、すべてのセグメントへ即時反映されるわけではありません。
データストリームによる取り込み、ID解決、セグメントの更新など、それぞれの処理タイミングが関係します。
また、セグメントを外部の配信先などへ連携する場合には、アクティベーションなどの設定が必要になることがあります。
セグメントの作成・公開と、実際の配信先への連携は、それぞれ異なる処理であることを理解しておきましょう。
6. Marketing Cloud Nextでのセグメント活用
Marketing Cloud Nextでは、Data 360の顧客データを利用して、マーケティング施策の対象者を設定できます。
例えば、次のような活用が考えられます。
① 地域別のメール配信
顧客の所在地を条件にセグメントを作成し、特定地域の顧客へイベント案内などを配信します。
② 購買履歴に応じた情報提供
購入した商品やサービスに関するデータを利用し、関連情報や追加サービスの案内などに活用します。
③ 既存顧客へのフォローアップ
契約情報や顧客属性などを条件に、既存顧客向けの情報提供やフォローアップ施策を実施します。
なお、Marketing Cloud Nextでは、Salesforceのキャンペーンなどから配信対象者を設定する方法もあります。
Data 360のセグメント作成画面とMarketing Cloud Nextの配信対象者設定画面は、利用する機能や環境によって異なるため、目的に応じた方法を選択しましょう。
7. セグメントを利用する際の注意点
① 必要なデータが準備されているか
セグメントの条件に利用する項目がData 360に取り込まれていなければ、目的の条件で対象者を抽出できない場合があります。
データストリームやDMOへのマッピング、関連付けの設定を確認しましょう。
② セグメントの件数と配信可能な件数は異なる
セグメントに含まれる顧客が、必ずしも全員メール配信可能とは限りません。
メールアドレスの登録状況や配信同意、配信停止情報などによって、実際の配信対象者数が異なる場合があります。
③ データの更新タイミングを確認する
セグメントの対象者は、データの取り込みや再計算のタイミングによって変わります。
最新の顧客情報を利用したい場合は、データストリームやセグメントの更新状況を確認しましょう。
④ 個人情報や同意状況を適切に管理する
顧客データをマーケティングに活用する際は、個人情報の取り扱いや配信同意の管理が重要です。
適用される法令や自社のプライバシーポリシー、運用ルールに沿ってデータを活用しましょう。
8. Data 360とMarketing Cloud Nextを無料で学ぶ
Data 360のセグメントやMarketing Cloud Nextでの活用方法を学びたい方には、実際の操作画面を確認できる動画がおすすめです。
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まとめ
Data 360のセグメントは、顧客データの中から特定の条件に合致する対象者を抽出するための機能です。
Salesforce CRMや外部システムなどのデータを活用することで、顧客の属性や行動を組み合わせたセグメントを作成できます。
また、ID解決によって統合された顧客プロファイルを利用することで、複数のデータソースに存在する情報を組み合わせたマーケティング施策にもつなげられます。
セグメントを効果的に活用するためには、必要な顧客データの準備、抽出条件の設定、更新タイミングの確認が重要です。
Data 360のデータ構造やID解決との関係を理解し、目的に合ったセグメントを作成していきましょう。

