Salesforceのレポートとダッシュボードとは?違いや作成方法、活用例を初心者向けに解説
Salesforceを利用する際、「レポートとダッシュボードは何が違うのか」「どのようなデータを分析できるのか」「どうやって作成するのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
Salesforceには、登録されている顧客情報や商談情報などを集計・分析するための「レポート」と、分析結果をグラフなどで可視化する「ダッシュボード」という機能があります。
これらを活用することで、営業活動の進捗状況や商談金額、顧客の傾向などを把握しやすくなります。
本記事では、Salesforceのレポートとダッシュボードの基本的な仕組みや違い、作成方法、具体的な活用例について初心者向けに解説します。
1. Salesforceのレポートとは?
Salesforceのレポート(Report)とは、Salesforceに登録されているデータを、指定した条件に基づいて抽出・集計・分析するための機能です。
例えば、次のような情報をレポートで確認できます。
- 今月作成されたリードの一覧
- 営業担当者ごとの商談件数
- 商談フェーズごとの商談金額
- 取引先ごとの商談状況
- 特定のキャンペーンに関連する顧客情報
レポートでは、表示する項目や抽出条件を設定することで、必要なデータを整理できます。
例えば、商談のレポートで「完了予定日が今月」という条件を設定すると、今月完了予定の商談を抽出できます。
さらに、営業担当者ごとに商談をグループ化すれば、担当者別の商談件数や金額を確認することも可能です。
2. Salesforceのダッシュボードとは?
Salesforceのダッシュボード(Dashboard)とは、レポートの集計結果などをグラフや数値として表示し、データを視覚的に確認するための機能です。
例えば、次のような情報を1つの画面にまとめられます。
- 月別の売上実績
- 営業担当者別の商談金額
- 商談フェーズ別の件数
- 新規リードの獲得件数
- 営業活動の進捗状況
ダッシュボードでは、棒グラフや円グラフ、数値表示などのコンポーネントを利用して、データを可視化できます。
複数のレポートをもとに作成したコンポーネントを1つの画面に配置できるため、重要な指標をまとめて確認したい場合に便利です。
例えば、営業部門のダッシュボードを作成すれば、売上実績や商談件数などを1つの画面で確認できます。
3. レポートとダッシュボードの違い
Salesforceのレポートとダッシュボードの違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | レポート | ダッシュボード |
|---|---|---|
| 主な役割 | データの抽出・集計・分析 | データの可視化 |
| 表示形式 | 表形式・グループ化・集計など | グラフ・数値・表など |
| データの確認 | 個別レコードの詳細を確認しやすい | 全体の傾向を把握しやすい |
| 主な利用目的 | 詳細な分析 | 指標の確認・共有 |
| データの基準 | レポートタイプや抽出条件 | 主に元となるレポート |
簡単に整理すると、レポートはデータを詳しく確認するための機能、ダッシュボードはデータを分かりやすく可視化するための機能です。
例えば、営業担当者ごとの商談金額を詳しく確認したい場合はレポートを利用します。
一方、担当者ごとの商談金額をグラフで比較したい場合は、ダッシュボードを利用すると分かりやすくなります。
レポートとダッシュボードは、どちらか一方を利用するものではなく、目的に応じて組み合わせて活用することが重要です。
4. Salesforceのレポートの主な種類
Salesforceのレポートには、データの表示方法に応じて複数の形式があります。
① 表形式レポート
表形式レポートは、データを一覧表として表示する形式です。
例えば、リードの氏名、会社名、メールアドレス、登録日などを一覧で確認できます。
個別レコードを一覧で確認したい場合に適しています。
② サマリーレポート
サマリーレポートは、指定した項目を基準にレコードをグループ化し、集計できる形式です。
例えば、商談を営業担当者ごとにグループ化して、担当者別の商談件数や金額を集計できます。
③ マトリックスレポート
マトリックスレポートは、行と列の両方を基準にデータをグループ化できる形式です。
例えば、営業担当者と商談フェーズを組み合わせて、担当者ごとの商談状況を比較できます。
④ 結合レポート
結合レポートは、複数のレポートブロックを1つのレポート内で表示する形式です。
例えば、関連する複数のデータをそれぞれ異なる条件で集計し、1つのレポート内で比較できます。
ただし、利用できるレポートタイプや組み合わせには制約があります。
5. Salesforceのレポートの作成方法
Salesforceのレポートは、レポートビルダーを利用して作成できます。
ここでは、一般的な作成手順をご紹介します。
STEP 1:レポート画面を開く
Salesforceのアプリケーションから「レポート」タブを開きます。
「新規レポート」を選択します。
STEP 2:レポートタイプを選択する
分析したいデータに応じて、レポートタイプを選択します。
例えば、商談を分析したい場合は、商談に関するレポートタイプを選択します。
レポートタイプによって、利用できるオブジェクトや項目が異なります。
STEP 3:表示する項目を設定する
レポートに表示したい項目を追加・削除します。
例えば、商談レポートであれば、商談名、取引先名、金額、商談フェーズ、完了予定日などを表示できます。
STEP 4:抽出条件を設定する
レポートに表示するレコードの条件を設定します。
例えば、次のような条件です。
- 完了予定日が今月
- 商談フェーズが進行中
- 特定の営業担当者が所有する商談
抽出条件を設定することで、分析したいデータに絞り込めます。
STEP 5:必要に応じてグループ化・集計する
担当者別や商談フェーズ別など、分析目的に応じてレコードをグループ化します。
また、金額の合計や平均値など、必要な集計を設定します。
STEP 6:レポートを保存する
設定が完了したら、レポート名や保存先フォルダーを指定して保存します。
保存先フォルダーの共有設定によって、ほかのユーザーがレポートを参照できるかどうかが変わります。
6. Salesforceのダッシュボードの作成方法
ダッシュボードは、作成済みのレポートをもとに構成するのが基本です。
STEP 1:必要なレポートを準備する
まず、ダッシュボードで表示したい情報に対応するレポートを作成します。
例えば、営業部門のダッシュボードであれば、次のようなレポートが考えられます。
- 月別商談金額
- 営業担当者別商談件数
- 商談フェーズ別商談金額
STEP 2:ダッシュボード画面を開く
Salesforceの「ダッシュボード」タブを開きます。
「新規ダッシュボード」を選択します。
STEP 3:ダッシュボード名を設定する
ダッシュボード名や説明などを設定します。
例えば、「営業部門ダッシュボード」など、利用目的が分かる名前にすると管理しやすくなります。
STEP 4:コンポーネントを追加する
ダッシュボードにコンポーネントを追加し、元となるレポートを選択します。
表示したい内容に応じて、棒グラフや円グラフ、数値表示などを設定します。
STEP 5:レイアウトを調整する
コンポーネントの配置やサイズを調整します。
重要な指標を上部に配置するなど、利用するユーザーが確認しやすい構成にすることがポイントです。
STEP 6:保存して表示内容を確認する
ダッシュボードを保存し、必要に応じて更新して表示内容を確認します。
ダッシュボードのデータ表示は、実行ユーザーや参照権限などの設定によって異なる場合があります。
7. レポートとダッシュボードの具体的な活用例
① 営業担当者ごとの商談管理
営業担当者別の商談件数や商談金額をレポートで集計し、ダッシュボードで可視化します。
これにより、担当者ごとの営業状況を比較しやすくなります。
② 月別の売上実績の確認
成立した商談の金額を月別に集計し、グラフで表示します。
月ごとの推移を確認することで、売上の傾向を把握できます。
なお、商談金額を売上実績として利用する場合は、自社の売上管理ルールと一致しているか確認することが重要です。
③ 新規リードの獲得状況の分析
リードの登録日やリードソースを利用して、新規リードの獲得状況を分析します。
例えば、展示会、Webサイト、セミナーなど、獲得経路別のリード件数を比較できます。
④ キャンペーンの実施状況の確認
Salesforceのキャンペーンやキャンペーンメンバーの情報を利用し、施策ごとの対象者数やステータスなどを確認できます。
例えば、セミナーごとの申込者数や参加状況などを集計することが考えられます。
実際に分析できる内容は、キャンペーンの運用方法や登録されているデータによって異なります。
8. レポートとダッシュボードを利用する際の注意点
① 元となるデータの正確性を確認する
レポートやダッシュボードの集計結果は、Salesforceに登録されているデータに基づきます。
元のデータが正しく登録されていなければ、分析結果も正確にならない可能性があります。
そのため、入力ルールの整備やデータの定期的な確認が重要です。
② 抽出条件を確認する
レポートの抽出条件によって、表示されるデータが変わります。
例えば、「今月作成された商談」と「今月完了予定の商談」では、集計対象が異なります。
分析目的に合った条件を設定しましょう。
③ ユーザーのアクセス権限を確認する
Salesforceでは、ユーザーの権限や共有設定によって参照できるデータが異なります。
また、ダッシュボードは実行ユーザーの設定によって、表示されるデータの範囲が変わる場合があります。
レポートやダッシュボードを共有する際は、フォルダーへのアクセス権限やデータの参照範囲を確認しましょう。
④ ダッシュボードの更新状況を確認する
ダッシュボードに表示されるデータは、更新タイミングによって最新の状態と異なる場合があります。
最新の情報を確認したい場合は、ダッシュボードの更新状況を確認しましょう。
⑤ 分析目的に合った指標を設定する
グラフや数値を多く表示しても、必ずしも分析しやすくなるわけではありません。
例えば、営業部門であれば商談件数や商談金額など、目的に応じた重要な指標を選択することが大切です。
9. SalesforceのレポートとMarketing Cloud Nextの関係
Marketing Cloud Nextでは、Salesforce CRMやData 360の顧客データを活用してマーケティング施策を実施します。
Salesforceのレポートを利用することで、CRMに登録されているリードや取引先責任者、キャンペーンなどの情報を分析できます。
例えば、キャンペーンごとの対象者数やリードの獲得状況などを確認することが考えられます。
ただし、Salesforce CRMの標準レポートと、Marketing Cloud Nextのメール配信結果を確認する機能は同じものではありません。
メールの配信数や開封、クリックなどの指標を確認する場合は、Marketing Cloud Nextで利用できる分析機能や、必要なデータ連携の設定を確認する必要があります。
そのため、Salesforce CRMのデータ分析と、Marketing Cloud Nextのマーケティング分析は、目的に応じて使い分けることが重要です。
10. SalesforceとMarketing Cloud Nextを無料で学ぶ
Salesforceのレポートやダッシュボードを活用するには、リードや取引先責任者、キャンペーンなど、分析対象となるデータの仕組みを理解しておくことも重要です。
株式会社シーアールエムコネクトが運営する「MCN Learning Community」では、Marketing Cloud Nextの初期設定やData 360、セグメントなどについて、動画・ナレッジ・Q&Aを無料公開しています。
Salesforce CRMの顧客データをマーケティングに活用したい方は、ぜひご活用ください。
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まとめ
Salesforceのレポートとダッシュボードは、Salesforceに登録されているデータを分析・可視化するための機能です。
レポートは、指定した条件に基づいてデータを抽出・集計・分析するために利用します。
一方、ダッシュボードは、レポートの集計結果などをグラフや数値で表示し、重要な指標を視覚的に確認するために利用します。
これらを組み合わせることで、営業活動の進捗状況や商談金額、リードの獲得状況などを把握しやすくなります。
ただし、正確な分析を行うためには、元となるデータの整備や抽出条件、アクセス権限、更新タイミングなどを確認することが重要です。
まずは簡単なレポートから作成し、Salesforceのデータ分析に活用していきましょう。

