Salesforceの権限セットとは?プロファイルとの違いや設定方法を初心者向けに解説
Salesforceを利用する際、「権限セットとは何か」「プロファイルと何が違うのか」「ユーザーにどのような権限を付与すればよいのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。
Salesforceでは、ユーザーごとに利用できる機能やアクセスできるデータを制御するために、プロファイルや権限セットなどの仕組みが用意されています。
特に権限セットは、ユーザーに必要な権限を追加する際に利用する重要な機能です。
本記事では、Salesforceの権限セットの基本的な仕組みやプロファイルとの違い、権限セットグループ、設定方法、注意点について初心者向けに解説します。
1. Salesforceの権限セットとは?
Salesforceの権限セット(Permission Set)とは、ユーザーに特定の権限を追加するための機能です。
Salesforceでは、ユーザーごとに利用できる機能や操作できるオブジェクト、項目などを制御できます。
例えば、次のような権限を設定できます。
- 特定のオブジェクトを参照する権限
- レコードを作成・編集・削除する権限
- 特定の項目を参照・編集する権限
- Salesforceの特定の機能を利用する権限
- 特定のシステム操作を実行する権限
権限セットを利用することで、ユーザーの業務に応じて必要な権限を追加できます。
例えば、営業担当者の中でも、特定の管理業務を担当するユーザーだけに追加の操作権限を付与するといった使い方ができます。
ただし、権限セットは基本的に権限を追加するための仕組みであり、すでに付与されている権限を取り消すためのものではありません。
2. プロファイルとは?
Salesforceのプロファイル(Profile)とは、ユーザーの基本的な設定や権限を管理するための仕組みです。
Salesforceでは、原則として各ユーザーに1つのプロファイルが割り当てられます。
プロファイルでは、ユーザーの基本的なアクセス設定や、ログインに関する設定などを管理できます。
また、プロファイルによっては、オブジェクト権限や項目権限なども設定されています。
例えば、営業担当者用のプロファイルと管理者用のプロファイルでは、利用できる機能や操作範囲が異なる場合があります。
ただし、現在のSalesforceでは、ユーザーの権限管理について、プロファイルに多くの権限を設定するのではなく、権限セットや権限セットグループを活用する方法が推奨されています。
3. 権限セットとプロファイルの違い
権限セットとプロファイルの違いを整理すると、次のようになります。
| 比較項目 | プロファイル | 権限セット |
|---|---|---|
| 主な役割 | ユーザーの基本設定・基本アクセスの管理 | ユーザーへの権限の追加 |
| ユーザーへの割り当て | 原則1ユーザーにつき1つ | 複数割り当て可能 |
| オブジェクト権限 | 設定可能 | 設定可能 |
| 項目権限 | 設定可能 | 設定可能 |
| システム権限 | 設定可能 | 設定可能 |
| 主な利用場面 | 基本的なユーザー設定 | 業務や役割に応じた追加権限 |
例えば、営業担当者の中でも、レポートの管理を担当するユーザーだけに追加の権限を付与したい場合を考えてみましょう。
この場合、営業担当者用のプロファイルを複数作成するのではなく、必要な権限をまとめた権限セットを作成し、対象ユーザーに割り当てる方法が考えられます。
これにより、プロファイルを増やさずに、ユーザーごとの業務に応じた権限管理を行いやすくなります。
4. 権限セットを利用するメリット
① ユーザーごとに必要な権限を追加できる
権限セットを利用すると、同じプロファイルを利用しているユーザーでも、担当業務に応じて異なる権限を付与できます。
例えば、営業担当者の中で、特定の管理業務を担当するユーザーだけに追加の権限を付与できます。
② プロファイルの数を増やさずに管理できる
業務ごとにプロファイルを作成すると、管理するプロファイルの数が増える場合があります。
権限セットを利用することで、基本的なプロファイルを共通化しながら、必要な権限だけを追加できます。
③ 権限の変更や管理がしやすくなる
特定の業務に必要な権限を権限セットとしてまとめておくことで、権限の変更や管理がしやすくなります。
例えば、担当業務が変更になった場合、必要に応じて権限セットの割り当てを追加・解除できます。
④ 最小権限の考え方に沿った管理ができる
Salesforceでは、業務に必要な権限のみを付与する「最小権限」の考え方が重要です。
権限セットを活用することで、ユーザーの役割に応じた権限を整理しやすくなります。
ただし、権限セットを複数割り当てる場合は、意図せず広い権限が付与されていないか確認することが重要です。
5. 権限セットグループとは?
Salesforceには、複数の権限セットをまとめて管理できる「権限セットグループ(Permission Set Group)」という機能があります。
例えば、営業担当者に次のような権限が必要だとします。
- 顧客情報を管理する権限
- 商談を管理する権限
- レポートを利用する権限
これらの権限を個別の権限セットとして作成し、権限セットグループにまとめることができます。
権限セットグループをユーザーに割り当てることで、グループに含まれる権限セットをまとめて適用できます。
また、権限セットグループには、特定の権限を抑制する「ミュート」という仕組みもあります。
ただし、ミュートによって抑制できるのは、権限セットグループを通じて付与される対象権限です。
ユーザーがプロファイルや別の権限セットから同じ権限を取得している場合、その権限まで取り消されるわけではありません。
6. Salesforceの権限セットの作成方法
Salesforceの権限セットは、設定画面から作成できます。
ここでは、一般的な作成手順をご紹介します。
STEP 1:Salesforceの設定画面を開く
Salesforceの設定画面を開き、クイック検索で「権限セット」と入力します。
表示された「権限セット」を選択します。
STEP 2:新しい権限セットを作成する
「新規」を選択し、権限セットの表示ラベルやAPI参照名などを設定します。
必要に応じて、ライセンスに関する設定も確認します。
STEP 3:必要な権限を設定する
作成した権限セットを開き、付与したい権限を設定します。
例えば、次のような権限を設定できます。
- オブジェクト設定
- 項目権限
- システム権限
- アプリケーションに関する権限
利用できる設定項目は、Salesforce組織やライセンスによって異なります。
STEP 4:ユーザーへ割り当てる
権限セットの「割り当ての管理」から、対象ユーザーへ権限セットを割り当てます。
対象ユーザーを選択し、割り当てを実行します。
STEP 5:権限が適切に付与されているか確認する
権限セットを割り当てたら、対象ユーザーが必要な操作を実行できるか確認します。
また、意図していない操作まで可能になっていないか確認することも重要です。
7. 権限セットを設定する際の注意点
① 必要以上の権限を付与しない
ユーザーに必要以上の権限を付与すると、意図しないデータの変更や削除などにつながる可能性があります。
業務に必要な権限のみを付与することが重要です。
② 権限セットだけでレコードへのアクセスが決まるわけではない
Salesforceでは、オブジェクト権限や項目権限に加えて、組織の共有設定や共有ルールなどによって、レコードへのアクセスを制御します。
そのため、権限セットでオブジェクトの参照権限を付与しても、すべてのレコードを参照できるとは限りません。
反対に、「すべて表示」などの広い権限を付与すると、通常の共有設定より広い範囲のデータへアクセスできる場合があります。
③ ライセンスによる制限を確認する
権限セットで付与できる権限は、ユーザーに割り当てられているライセンスによって制限される場合があります。
必要な権限を設定できない場合は、ユーザーライセンスや権限セットライセンスなどを確認しましょう。
④ 複数の権限セットによる影響を確認する
ユーザーには複数の権限セットを割り当てることができます。
そのため、1つの権限セットだけでなく、プロファイルやほかの権限セット、権限セットグループなどを含めて、実際に付与されている権限を確認することが重要です。
8. Marketing Cloud Nextと権限セットの関係
Marketing Cloud Nextを利用する場合も、ユーザーに必要な権限が付与されていることが重要です。
例えば、Marketing Cloud Nextの初期設定やData 360の設定、メール配信に関する操作などでは、利用する機能に応じた権限が必要になります。
Salesforceでは、製品や機能に応じて権限セットや権限セットグループが用意されている場合があります。
ただし、必要な権限は利用するエディションや機能、Salesforce組織の設定によって異なります。
そのため、Marketing Cloud Nextを利用する際は、公式の設定ガイドなどを確認し、ユーザーの役割に応じた権限を付与することが重要です。
9. SalesforceとMarketing Cloud Nextを無料で学ぶ
Salesforceの権限セットやプロファイルの仕組みを理解することは、Marketing Cloud Nextの初期設定を進めるうえでも役立ちます。
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まとめ
Salesforceの権限セットは、ユーザーに必要な権限を追加するための機能です。
プロファイルがユーザーの基本設定や基本アクセスを管理するのに対し、権限セットは業務や役割に応じた権限の追加に利用します。
また、権限セットグループを利用することで、複数の権限セットをまとめて管理できます。
権限セットを活用する際は、必要以上の権限を付与しないことや、プロファイル・共有設定・ライセンスなどとの関係を理解することが重要です。
ユーザーの業務に応じた適切な権限を設定し、安全で管理しやすいSalesforce環境を構築していきましょう。

