Salesforceのリードと取引先責任者の違いとは?役割や使い分けを初心者向けに解説

Salesforceを利用する際、「リードと取引先責任者は何が違うのか」「どちらに顧客情報を登録すればよいのか」と疑問に感じる方も多いのではないでしょうか。

Salesforce CRMでは、顧客や見込み顧客の情報を管理するために、リードや取引先責任者といったオブジェクトを利用します。

どちらも人物の情報を管理するオブジェクトですが、それぞれ役割や利用する場面が異なります。

本記事では、Salesforceのリードと取引先責任者の違いや、リードの取引開始(変換)の仕組み、Marketing Cloud Nextでの活用について初心者向けに解説します。

1. Salesforceのリードとは?

Salesforceのリード(Lead)とは、一般的に、まだ営業担当者による十分な評価や商談化が行われていない見込み顧客の情報を管理するためのオブジェクトです。

例えば、次のような人物の情報をリードとして管理することがあります。

  • Webサイトから資料をダウンロードした人
  • 展示会で名刺交換をした人
  • セミナーに申し込んだ人
  • サービスに問い合わせをした人
  • メールマガジンに登録した人

こうした人物は、自社の商品やサービスに興味を持っている可能性がありますが、必ずしも具体的な商談につながっているとは限りません。

そのため、リードでは見込み顧客の情報を管理し、営業活動やマーケティング施策を通じて関係を深めていきます。

リードで管理する主な情報

Salesforceのリードでは、次のような情報を管理できます。

  • 氏名
  • 会社名
  • メールアドレス
  • 電話番号
  • 役職
  • リード状況
  • リードソース

リード状況を利用することで、見込み顧客への対応状況や営業活動の進捗を管理できます。

2. Salesforceの取引先責任者とは?

Salesforceの取引先責任者(Contact)とは、取引先に関連付けて管理する人物の情報を表すオブジェクトです。

例えば、次のような人物を取引先責任者として管理することがあります。

  • 取引先企業の担当者
  • 商談を進めている企業の担当者
  • 既存顧客企業の担当者
  • 契約後のサポート窓口となる担当者

取引先責任者は、取引先(Account)との関係を持ちながら管理される点が特徴です。

例えば、「株式会社ABC」という取引先に、「山田太郎」という取引先責任者を関連付けて管理できます。

これにより、企業単位の情報と、その企業に所属する人物の情報を関連付けて管理できます。

なお、Salesforceの設定によっては、個人取引先(Person Account)を利用して個人顧客を管理する場合もあります。

3. リードと取引先責任者の違い

リードと取引先責任者の違いを整理すると、次のようになります。

比較項目リード取引先責任者
英語名称LeadContact
主な役割見込み顧客の管理取引先に関連する人物の管理
取引先との関係原則として独立して管理取引先に関連付けて管理
主な利用場面問い合わせ・資料請求・展示会など商談・契約・既存顧客対応など
主な管理情報氏名・会社名・リード状況など氏名・連絡先・取引先との関係など
変換機能取引開始によって変換できるリードの変換先となる

重要なのは、リードは「まだ顧客ではない人」、取引先責任者は「すでに契約している人」と単純に区別するものではないという点です。

例えば、まだ契約していない企業の担当者でも、商談を進めるために取引先責任者として管理する場合があります。

実際の使い分けは、自社の営業プロセスやSalesforceの運用ルールによって異なります。

4. リードの取引開始(変換)とは?

Salesforceには、リードを取引先や取引先責任者などに変換する「取引開始(リードの変換)」という機能があります。

例えば、展示会で獲得した見込み顧客をリードとして登録し、その後、営業担当者が具体的な商談を進めることになった場合などに利用します。

① リードを登録する

まず、見込み顧客の情報をリードとして登録します。

例えば、展示会で名刺交換した「株式会社ABCの山田太郎さん」をリードとして登録します。

② 営業活動を進める

登録したリードに対して、電話やメールなどで営業活動を行います。

その結果、具体的な商談につながる可能性が高まった場合、リードの変換を検討します。

③ リードを変換する

リードの取引開始を実行すると、設定や選択内容に応じて、取引先・取引先責任者・商談などのレコードを作成したり、既存レコードへ関連付けたりできます。

例えば、次のような構成になります。

変換前

リード:株式会社ABC/山田太郎

↓

変換後

  • 取引先:株式会社ABC
  • 取引先責任者:山田太郎
  • 商談:株式会社ABCへのサービス提案(必要に応じて作成)

なお、商談の作成は必須ではなく、変換時の設定や選択内容によって異なります。

また、リードを変換した後も、元のリードレコードは変換済みの情報として保持されます。

5. リードと取引先責任者はどのように使い分ける?

リードと取引先責任者の使い分けは、企業の営業プロセスによって異なります。

一般的には、次のような考え方ができます。

① 新しく獲得した見込み顧客はリードで管理する

展示会やWebサイトなどから獲得した見込み顧客を、まずリードとして登録します。

その後、営業担当者による評価やフォローアップを行い、具体的な商談につながる段階で変換します。

② 取引先に関連する担当者は取引先責任者で管理する

すでに取引先として管理している企業の担当者は、取引先責任者として登録する方法があります。

これにより、企業の情報と担当者の情報を関連付けて管理できます。

③ 自社の営業プロセスに合わせてルールを決める

企業によっては、見込み顧客をリードで管理せず、最初から取引先や取引先責任者として登録する場合もあります。

そのため、Salesforceを導入する際は、リードを利用するかどうか、どの段階で変換するかなどを事前に決めておくことが重要です。

6. Marketing Cloud Nextでのリードと取引先責任者の活用

Marketing Cloud Nextでは、Salesforce CRMに登録されているリードや取引先責任者の情報を、マーケティング施策に活用できます。

例えば、次のような活用が考えられます。

① リードへのメール配信

資料請求やセミナー申込などで獲得したリードに対して、サービスの紹介やイベント案内などのメールを配信します。

② 取引先責任者へのメール配信

取引先責任者に対して、契約中のサービスに関する情報や、活用方法、関連サービスなどを案内します。

③ 顧客の属性に応じたセグメント作成

リードや取引先責任者に登録されている所在地や業種などの情報を利用し、特定の条件に合致する対象者を抽出できます。

ただし、利用できる項目や配信対象者の設定方法は、Marketing Cloud Nextの機能やData 360のデータマッピングなどによって異なります。

7. Data 360のID解決とリード・取引先責任者の関係

Salesforce CRMでは、同じ人物がリードと取引先責任者の両方に登録されている場合があります。

例えば、以前に展示会で獲得したリードと、すでに取引先に登録されている取引先責任者が、同一人物であるケースです。

Data 360には、複数のデータソースに存在する顧客情報を照合し、同一人物の情報として関連付ける「ID解決」という機能があります。

ID解決では、メールアドレスなどの情報を利用した一致ルールを設定することで、同一人物かどうかを判定できます。

同一人物と判定された顧客データは、統合個人(Unified Individual)として関連付けられます。

これにより、リードや取引先責任者など、異なるデータソースに存在する顧客情報を統合されたプロファイルとして扱いやすくなります。

ただし、ID解決によって統合個人が作成されても、元のSalesforce CRMのリードや取引先責任者が自動的に削除・統合されるわけではありません。

Salesforce CRMのリード変換と、Data 360のID解決は異なる機能であることを理解しておきましょう。

8. リードと取引先責任者を管理する際の注意点

① 重複登録に注意する

同じ人物をリードや取引先責任者として重複登録すると、営業活動やマーケティング施策に影響する可能性があります。

Salesforceの重複管理機能や自社の運用ルールを活用し、適切に管理しましょう。

② リードの変換タイミングを決める

リードをどの段階で取引先責任者へ変換するかは、企業によって異なります。

例えば、営業担当者が商談化を判断したタイミングなど、自社の営業プロセスに合わせてルールを決めておくことが重要です。

③ メール配信の同意状況を確認する

リードや取引先責任者にメールアドレスが登録されていても、必ずしもマーケティングメールを配信できるとは限りません。

配信同意や配信停止情報などを確認し、適切に管理することが重要です。

9. SalesforceとMarketing Cloud Nextを無料で学ぶ

Salesforce CRMの顧客データをMarketing Cloud Nextで活用するには、リードや取引先責任者の基本的な仕組みを理解しておくことが重要です。

株式会社シーアールエムコネクトが運営する「MCN Learning Community」では、Marketing Cloud Nextの初期設定やData 360のID解決、セグメントなどについて、動画・ナレッジ・Q&Aを無料公開しています。

Salesforce CRMの顧客データをマーケティングに活用したい方は、ぜひご活用ください。

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まとめ

Salesforceのリードと取引先責任者は、どちらも人物の情報を管理するオブジェクトですが、それぞれ役割が異なります。

リードは、一般的に営業担当者による評価や商談化が行われる前の見込み顧客を管理するために利用します。

一方、取引先責任者は、取引先に関連付けて人物の情報を管理するために利用します。

また、Salesforceでは、リードの取引開始(変換)によって、取引先や取引先責任者などのレコードを作成・関連付けることができます。

Marketing Cloud Nextでは、こうしたリードや取引先責任者の情報を活用して、メール配信やセグメントなどのマーケティング施策を実施できます。

自社の営業プロセスに合った管理方法を理解し、Salesforce CRMの顧客データを適切に活用していきましょう。

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